独占欲強い女子に「殺人出産」する覚悟はあるか

 

 私はわりと独占欲が強い方だと思う。

高校の時の友達と久しぶりに会って、大学で出来た新しい友達の話をされたらさみしく感じるので、恋人ならなおさら独り占めしたい。

 

 そんな独占欲の強い私が村田沙耶香さんの「殺人出産」を読んだ。

 

 

 未読の方のために解説すると、「殺人出産」は

 

時代の変化に伴って、子供は人工授精をして産むものになり、セックスは愛情表現と快楽だけのための行為になった。避妊技術が発達し、初潮が始まった時点で子宮に処置をするのが一般的になり、恋をしてセックスをすることと、妊娠をすることの因果関係は、どんどん乖離していった。(講談社文庫「殺人出産」村田沙耶香著 P.14)

という世界の話。

 

 

 近い将来、こんな世界が出来たら、

私は殺したい人を見つけられるだろうか?

 

 

 

 私の村田さん好きポイント

 

 この本には、「殺人出産」の他に「トリプル」「清潔な結婚」「余命」が収録されている。(こういう時「収録」で合ってるのかな)

 

 私が引き込まれたのは、新しい価値観が根付いた世界を前提に話が進むのではなく、

いまの世界の価値観が正しいと信じている人も出てくるから。

よりリアルで、将来こんな世界になるかもと思わされた。

 

 私は結婚願望も無いし、子供も欲しいと思ったことは無いけれど、好きな人とするセックスはとっても好きなので、恋愛とセックスの先に妊娠がなくなった世界になったら最高にうれしい。

 

 

 独占欲と「殺人出産」

 

 大学生のころ初めて彼氏ができて、色々こじらせてた私はわりと本気で、監禁して、私としか接触できないようにしたら彼の心の中は私でいっぱいになってくれるのかなと考えていた。

 彼氏に直接言ってもいたので命の危険を感じてたかも。

 

 けれど、誰にでも優しくて、親身になってる彼氏が私を彼女に選んでくれた、という事実も嬉しくて、その優越感と独占欲の葛藤の日々を過ごしていた。

 

 もし「殺人出産」の世界のように10人産めば1人殺せるとしたら、私は迷わず大好きな人を選ぶ。その人の最期の瞬間に、私が映ってるなんて、考えただけでゾクゾクする。

 でもその権利を得るためには10人子供を産まなきゃいけないので、それは嫌だなぁ。

そんなことを考えているうちは、彼氏のことを本気で愛してないことになるのかな。

 

 いつか、どれだけの犠牲を払っても一緒にいたいと思う人が見つかれば、その人と共に人生を歩む覚悟ができる気がする。

 

 今のところ私に「殺人出産」する覚悟はない。